徒手空拳

―――　自分を高めるための生き方をしたい　―――

どうなってるんだろうなあ・・・。近頃の日本は。
何か違うと思いながらも明確に「これと、これだ！」と言えない日々が過ぎていく。
どこから狂ったのかな。政治？教育？
社会を構成する様々な立場が、それぞれを主張し、それを巨大なメディアがあおり続ける。
本質の見えぬ社会の中で、心を震わせる人々、つまり良心は、作られた虚構の価値観にあっさり、ふみにじられる。
何が本当で何が嘘なのか、解ろうともしない多くの若者たち。
どうしてこんな国になったんだ？誰が作ったんだこんな国。
俺たちだよな、こんな国にしたのは。俺たちなんだよ。
そろそろ気付こうよ。
こんな国で本当にいいのかって・・・
俺はいやだな。少なくとも今の社会のままじゃぁ、いやだ。
何かを少しずつでいい、変えていかないか？
俺はやるよ。カラテで得た「生き方」を少しずつ皆に伝えて行くよ。
自分が重ねた稽古だけが技になることを知っているから。
目標に向って一歩一歩、歩いていかなけりゃ、決して目標は達成できないことを知っているから。
俺は伝えるよ。
そして、自分を高めるための生き方をしたい。日々を送りたい。それが「武」だと思うから。
もし、日本が、世界から尊敬される国になれる日が来たら、どんなに素敵なことだろう。
武を意識する人々が、一人でも多く育つことがその根本になると思う。
極真カラテを学ぶあなたは、これからの日本を変えうる道を歩いているのです。まず、自分自身を変えるところから、一歩をふみ出して下さい。それが必ず大きな輪となり、変革の大きなうねりになるはずです。そして、一人一人の意識が変化して、本質を見抜く力をつけた時、おかしな部分、やりすぎの部分を変えて行けばいい。
俺達の修行している極真カラテ、何もケンかに強くなるだけじゃなく、そんな力もあるんだぜ。

５０才をすぎて・・・・・

若かった頃。
五十才過ぎた人を見て「フン！おじん」
いずれ自分も行く道とはつゆ知らず、少し見下してた俺がいた。
五十六才になって、そんな若者の目線に出会う。
「この野郎！」
いや、昔は俺もこんな目してたんだろうな。
現実に身体の節々に「ん？」という違和感を覚え、思うように身体が動いてくれなくなる。ひょっとして年のせい？
それをあなたは老いとあきらめますか？
俺はいやです。死ぬまで元気で生きたいと思ってます。
で、毎日稽古をします。
まず、歩いて、型をして、柔軟をして、何も特別なことをするわけじゃぁ、ありません。
五分でも十分でも、自分に合せてやります。そうなりたい自分をイメージして、少しずつ積み重ねて行きます。
近頃、稽古が待ち遠しいです。
若者の目線を微笑して受け止められる自分がいます。
皆さん、一緒にいかがですか？

風　雅遊